<ハンドル回し>
あれは、若かりし頃・・・
自動車学校へ通う事となった。
喜び勇んで学校へ行った。
初めは「ハンドル回しから・・・」
教官は「回してみろ」と言った。
握るのはいいが、回し方がわからなかった。
教官が教えた。
回そうとするが、手首の所でクロスするだけでそこから
どうにもならない。
教官はクロスして下になった方の手を離せと言うが怖くて離せない。
そう言うと「車でなく壁に取り付けただけだから大丈夫!」と言う。
「これが車だったらどうするのですか!」と言い返した。
「いいから離せ!」と怒鳴る!
どうしてもできない。
また怒鳴る!
とうとう3日間もそんなやりとりに費やしてしまった。
業を煮やした教官は私にゲンコツを喰らわせて言った。
「若いクセにハンドル回しを3日もやったヤツは今までいなかった!」
私は泣いて帰った。
電話でオーナーに「免許証はいらないから止めます」と告げた。
次の日、「専属教官になったからおいで」と別の年配の教官から
電話があり再び通う事に。
乗車は2倍の時間が取ってあった。
ところが乗ってみると運転できるではないか!
特にバックと縦列駐車が上手い!
S字カーブも、
クランクも
サイド合わせも
場内では一度として失敗する事なく卒業できた。
教習車は教官の足元にもクラッチとブレーキがついていた。
ただ、路上では40km以上出ると停車するので教官を困らせた。
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